第13話
「ピントがずれている組合執行部理事たち」

 

 東個協(でんでんむし)の組合で新たな運営規定が設けられた。これは、各支部の代表が集まる

総代会や執行部理事たちによって以下の事柄について多数決で可決され新たな運営規定として設け

られた。


事業用自動車ガラス)

第20条 事業用自動車のリアガラス及びリアサイドガラスは可視光線透過率70%未満の

     ガラス装着を禁止する。フィルム及び塗装等も同様とする。

(フラッシャーランプ)

第21条 事業用自動車の屋根両サイドに直径6センチ以上、長さ7センチ以上のフラッ

     シャーランプを装着しなければならない。      


 上記の通りであるが、第20条のガラスというのは、スモークのかかったカラーガラスを意味す

る。近年、自動車メーカーではグレードの高い車種では、標準でカラーガラスが付く。勿論純正な

ので車検に対応しているのはいうまでもない。筆者の車両もオプションの関係でカラーガラスが付

いている。このガラスが、可視光線透過率70%未満であり禁止するというものだ。


理由はなぜなのか?

 執行部の見解:お客さんからの指摘で「スモークのかかっているガラスの個人タクシーは怖い」

という印象の声を受けたのが理由である。また、タクシーなので車内が見えにくいのは防犯上よろ

しくないというのが主な理由である。


 我々組合員としては、新たな車両を購入する際に好みの車種やグレードの選択に制約を課せられ

非常に迷惑を被っているのである。今や自動車メーカーでは、カラーガラスは標準的なものとなっ

ていて、安全保安上も何ら問題ないものであり、車検が通るということは国が認めているというこ

となのである。それをわざわざ規制するのだから尋常な人たちではない。ある真面目な組合員の中

には、数十万円かけて交換した人もいる。トヨタのある高級車は、カラーガラス仕様しかないので、

組合は販売ディーラーに対して事業者に売るなと販売規制まで掛けているのである。


 お客さんの声は、ごく一部の声である。ごく一部の声をあまりにも誇張して得意げに話している

執行部理事は、どこかピントがずれてはいないだろうか。なぜ、そんなに組合員に制約を課して働

きにくくしているのか。組合組織の趣旨を逸脱してはいないだろうか。単なる仕事をしているとい

うパフォーマンスで正義面(づら)をしているだけなのか?執行部理事たちは、自ら熱弁を振るっ

ていたではないか。今、信頼を失墜している個人タクシーを取り巻く風当たりについて存在価値が

問われていると。では、誰がこのように信頼を失墜させたのか?ごく一部の不適正営業をしている

事業者達である。では、なぜいつまでも野放しにしておくのか?新たな規約を設け処罰や除名を含

めた厳しい処分を科しないのか?と声を大にして言いたい。これは、組合執行部の責任である。責

任論はなぜ出ないのか。我々の組合費で仕事をしているのだからしっかりして欲しい。


 根本を処置せず放置して善くなるはずがない。車のガラスを規制して個人タクシーが善くなるわ

けがない。ピントがずれているのである。

 考えてみよう、個人タクシーが原点に戻り模範となるタクシーとなれば、何をやっても批判は無

い。誰もが認めてくれるのである。根本を変えなくてはならないのは、物ではない人間である。そ

ういった意味で不適格事業者の退室だけでなく、執行部理事の総退陣も考えるべきであろう。


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