| 第5話 「個人タクシーの営業戦略 居酒屋タクシーとは」
「居酒屋タクシー・・・・」 いったい、それは何だ!? よく聞いてみると呼んでくれたお客さんに、乗車時にビールを提供するというものだった。 お客さんは全て1万5千円以上のロングだけだ。しかし、・・・・深夜の飲食店で散々飲ん だ後に、車内でビールなど飲むかと疑問に思ったが、実は残業帰りのお客さんのためである ことに納得がいった。無類の酒好きにとって、仕事の後のビールはたまらなく恋しいものだ。 私も以前、残業帰りのお客さんを拾ったところ、目的地に向かう前に「お酒の売っているコ ンビニに寄ってください」と言われたことを思い出す。なるほど、お客さんの心を掴んだ個 人タクシーのお客様囲い込み戦略だ。 いったいどうやってビールを冷やしているのだろう!?後部トランクに小型冷蔵庫を装備 しているとのことだ。提供するものは、ビールだけではない。おつまみと、おしぼりも欠か せない。なかには、おつまみのメニュー表まで作成した者もいるというから驚きだ。笑って しまわずにはおれない! こういった事業者の行為に対し、「そこまでやるか!」と事業者間で、賛否両論有りで物 議を呼んだ。昨年出来た組合の規約にも罰則規約として酒類の提供は、禁止している。組合 に禁止理由は聞いていないが、やはりお客様への差別化に繋がり公共交通機関として相応し くないからであろう。近距離のお客さんには提供しないわけだから。近距離のお客さんがそ れを聞いたらどう思うだろうか。差別、不公平感を呼ぶことに違いない。法人タクシー会社 も一切、酒類の提供などしていないし聞いたことが無い。そう考えると個人タクシーのその 行為は、何とも卑しい行為に見えてならない。 霞ヶ関の国土交通省を含む他の中央官庁にも、お迎えに来る個人タクシーの噂を聞いた。 そのタクシーの中に、居酒屋タクシーもいるということだ。それは、現在も続いているのか どうかは知らない。夜間になると、ここ霞ヶ関中央官庁街の各省庁通用門を先頭にズラリと 省庁を取り巻くようにタクシーが並ぶ。正式なタクシー乗り場ではない。何十年も続いてい る暗黙のタクシー乗り場だ。残業を終えた職員が先頭から順番に乗っていく。しかし、この 様に同じ組合の個人タクシーが並んでいるのに「迎車」で同じ組合の個人タクシーが何台も お迎えにくるという。無線室に例えば、「禁煙車両指定」とか、「ワゴン車両」指定で呼ん だのならともかく、わざわざ並んでいるタクシーを尻目になぜ呼ばなくてはならないのか。 お迎えのタクシーは、職員と個人的にやり取りしているタクシーだ。美味しいロングのお 客さんなのであろう。タクシーは、「居酒屋タクシー」か!? 順番に何時間も並んで待っているタクシーがいるのに、この様な職員のタクシーの乗り方 に、こちらも事業者間で物議を呼んだ。当然であろう、民間ではないのだ。 この際言っておこう。たかがタクシーの乗車方法であるが、たとえお客様であっても公務 員であり指導的立場にある者が、公平さを自ら阻害しているのであれば、改善しなければな らない。己の立場を律することが必要であろう。やっかみではないが、並んでいる人から見 ると不満が出るのもよく分かる。組合によると現在は、指導の徹底によりこの様な行為は、 行われていないとのことだ。お役所内部では、どんな御触れが出されたかは知る由も無い。 |
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